ベテランより若手?良い医師を選ぶ方法はあるか

若手の医師より、高齢の医師の方を信頼する患者さんは多い。

経験豊富であるため、知識も豊富、貫禄もあって安心感がある、と考える人が多いからだろう。

 

しかし先日、世界4大医学雑誌に数えられる権威ある雑誌BMJ誌に興味深い研究結果が示された。

米国内の高齢入院患者約73万例を対象に実施されたその研究からは、60歳以上の医師による治療を受けた患者は、より若い医師による治療を受けた患者と比べ、死亡率(入院から30日以内の死亡率)が高く、医師の年齢が低くなるほど死亡率が低下することが示されたという。

詳細はこちらに掲載されている。

 

執筆者である津川友介氏は

「医師の年齢や性別などによる先入観を持たずに、客観的なデータを基に医師の診療の質を測ることが重要だろう」

「医師が診療の質の高さを維持するためには、医学教育を継続して受けることが重要であることも明らかになった」

と説明している。

 

医療は日進月歩である。

一時効果があるとされて標準的に行われていた治療が、実は効果がなかった、ということがのちの研究でわかることは多々ある。

新しい治療が次々と現れ、それまで最も効果があるとされてきた治療より、新しい治療の方が効果が高いことが研究によって示され、治療法が大きく変わることも多い。

 

「医学教育を継続して受けている」というのはつまり、こういう情報を常にアップデートしている、ということである。

そしてそれは、ベテランであるか、若手であるか、という年齢と相関するわけではない、ということがこの研究からわかる。

 

当然、誰もがここでいう「医学教育を継続して受けている」というような医師に出会いたいと思う。

では、どのようにして、新しい情報を絶えずアップデートできている医師を見つけることができるのか

これは、実は我々医師でも非常に難しいことである。

もちろん上述の研究でも具体的なことは示されていない。

 

ただ、一つだけ、あえて目安としてあげられることがある。

それは、学会参加や論文執筆といった学術活動を「熱心に」行っているかどうか、である。

特に、毎年様々な学会に出席し、自施設でのデータをまとめて発表したり、招待されて発表している医師は、その都度知識がアップデートできていることが多い

また、そうして頻繁に外部と交流を持っている医師は、交友関係も広く、情報ソースを多く持っている傾向がある。

 

もちろんこれは自分の知識のアップデートを常に意識しているか、というその一つの側面のみを見る基準であって、日々の診療の質に直結するかどうかについては医師の間でも賛否両論はあると思う。

 

だが、忙しい日常業務のその合間を縫って、給料も変わらないどころかほぼ「自腹」で行う(学会費、出張費、論文出版費などはほぼすべて自費)学術活動ができている、というのは一つの指標として良いのではないかと私は思う。

 

もうすでに多くの人はやっていることだと思うが、こういう学術活動をしているかどうかは実はインターネットで比較的簡単に検索できる。

病院のホームページに、病院の業績として載せていることも多い。

 

これが、良い医師を探す、あくまで参考として提示できる一つの方法である。

広告

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です