【簡単!】医師が考える生命保険の選び方3つのポイント

生命保険の加入を考えている方は、インターネットで様々なポータルサイトを利用して情報を集めることが多いだろう。

だが保険の専門的なサイトは、情報量が多すぎて途中で挫折する人も多いのではないだろうか。

途中で諦めて保険セールスマンの話を聞きに行って、結局あまり考えずその場で決めてしまう人も多いのではないかと思う。

私は、インターネットで全てを知ろうとすることも、専門家に全てお任せすることも、どちらも好ましくないと思っている。

ある程度、自分のニーズに応じて基礎知識を身につけたのち、専門家に相談するのが良いだろう。

 

そこで今回、このコラムで最低限のポイントだけを押さえてもらうということをコンセプトに、生命保険の選び方を簡潔に書いてみたいと思う。

話を簡潔にするため、このコラムは「結婚、あるいは出産(家族ができる、または家族が増える)を契機に生命保険に入ろうとしている方」のみを想定して書きたいと思う。

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1.死亡より障害に備える

通常、生命保険は「死亡」だけでなく「高度障害」も保障してくれる。

生命保険は、家族で主なお金を稼ぐ人が「お金を稼げなくなる」リスクを担保するのが目的である。

つまり、「生きているが障害で働けない」は、「死亡」と同じ意味である(あくまで保険の考え方の中では)。

 

同じ病気でも職種によっては仕事を失う場合もあれば仕事を続けられる場合もある。

たとえば、事故で片脚を失っても、デスクワークがメインの人は仕事を続けられるが、肉体労働の人は仕事を失う

 まずは、自分の仕事がどんな作業をメインとしていて、「どうなると働けなくなるか」を考える必要がある。

生命保険は、要介護状態特定障害就労不可能高度障害など、カバーできる障害の領域に名前をつけて区別している(通常は、死亡のみ、というものはなく、最も障害の重い高度障害まではカバーする)。

言い方は悪いが、死亡の「一歩手前」まで備えるのか、「三歩手前」まで備えておくのかを考えておこう、ということだ。

 

先ほどの例に戻ると、片脚を失った場合は高度障害とは認定されない(両足なら高度障害)。

片足を失った時に職を失う可能性のある人が、高度障害しか保障できていなければ備えは不十分になる。

もちろん認知機能が保たれている限り再就職は可能だが、「自分の職業ならどこまでを保障したいか」ということは必ず考えておきたいということだ。

 

高度障害については生活保険文化センターのホームページ で確認できる。その他の障害については商品によって異なるが、全て勉強する必要は全くない。

ここまで知っておけば、あとは保険の担当者にニーズを伝えられるからだ。

 

2.定期保険か終身保険か

現在の貯蓄が400〜500万以上で、自力で貯蓄できるなら定期保険のみ!

貯蓄が少なく、保険に貯金を兼ねたい場合は定期保険+終身保険!

定期保険は、リターンが多額である代わりに掛け捨て

終身保険は、リターンは少ないが解約すると支払った分が返ってくる(貯蓄型)

と説明されることが多いが、かえって分かりにくくて誤解を招く。

正確には

定期保険=生命保険

終身保険≒貯金

と書くべきだろう。

 

子供一人あたりに必要な養育費は、出産から大学卒業までの22年間で3000万〜6000万円と言われている。

子供ができたばかりの人が生命保険加入を検討する場合、加入時点では子供一人あたり最低でも3000万円の保険金が確保できるようにしておかねばならない

終身保険で3000万円をカバーしようとすると、一ヶ月の支払いは4万〜5万円となる。そもそも「貯金」なのだから当然だ。

一方、定期保険なら一ヶ月3000〜4000円と10分の1以下である。これが、万が一に備えて少額ずつ払っておく、という保険の定義そのものだ。

もちろん解約しても返ってこないが、そもそも生命保険以外に「払った分返ってくる保険」など存在しない。

膨大な金額が必要になるリスクに備えるための生命保険なので、そもそもリターンが多額であることは絶対条件だ。

よって、このコラムで想定している家庭においてはまず、定期保険は必須である。

 

では次に、定期保険のみにするか、定期保険+終身保険にするか、という話になる。

 

終身保険は必要?

終身保険は、月々6000円程度の保険料で400万円くらいの保険金をもらう、というのが一般的なケースである。

余裕があるときに少額ずつ貯金代わりに支払って、もし死亡したら葬儀等の一時的な出費(200-500万円)に補填し、死亡せず保険が必要なくなったら(子供が自立したら)解約して保険金をもらって老後に備えるというコンセプトの保険である。

 

よって、

・貯蓄がすでにそれなりにあって葬儀程度の出費なら耐えられる人

・自分のペースで貯蓄して老後に備えたいという人

は終身保険に無理に入って、月々の支払いを強制される必要はない。

 

自分の貯蓄と収入次第で、加入するかどうかを決めることになるだろう。

 

 

3.定期保険か収入保障保険か

現在400-500万円以上の貯蓄がある場合は収入保障保険!

貯蓄が少ない場合は定期保険!

収入保障保険は、大きくは定期保険に含まれる、掛け捨て型の保険である。

大きな違いは、定期保険は一度に全ての保険金が支払われるが、収入保障保険は一ヶ月いくら、という形で分割して支払われる点である。

「収入保障」という名前の通り、月収と同じ感覚で契約期間継続して毎月支払われ続けることになる。

この二つの違いを理解した上で、収入保障保険のメリットとデメリットを書いてみる。

 

収入保障保険のメリット

月々の保険料が割安

一度に多額の保険金が支払われる定期保険に比べると、収入保障保険では保険会社がその資金を運用できるために、月々の保険料は割安になる。

同じ保険金で契約しても、月々の保険料が1000円近く安い場合もある。

 

保険金を計画的に使用できる

一度に多額の保険金が振り込まれる定期保険では、それ以後何年もの間、自力で計画的に使用していく必要がある。

一方収入保障保険では、分割で振り込まれるため、計画的使用が自動的に可能である。

 

契約の見直しの手間がない

上述のように、出産時点で、子供が自立するまでにかかる費用は最低3000万円だが、子供が成長するにつれて必要な費用は当然減っていく。

定期保険の場合、たとえば子供が大学に入学する年齢になっても3000万円の契約のままでは過剰な備えとなり、月々の保険料を必要以上に払っていることになる。

よって定期的に契約の見直しが必要となる。

一方収入保障保険は、支払われる金額の合計は自動的に減っていくことになるため、見直しは不要である。

以下の図はそれぞれのイメージ。

 

 

収入保障保険のデメリット

多額の出費の備えにはならない

死亡時には、戒名、葬儀、お布施、お墓代などで一定の費用が必要になる(200-500万円)。こうした一時的な高額出費に耐えられるほど貯蓄がない場合、収入保障保険は不向きである。

障害の場合も、その時点で医療費が発生する。

我が国では健康保険、高額医療制度によって医療費が安く抑えられるが、長期入院などで一定の費用は発生する。

 

契約期間終了間近だと、保険金が少ない

たとえば、月々20万円の収入保障保険に加入していたとする。

あと1年で契約終了という段階で保険事故が起こった場合、支払われる金額はわずか240万円

定期保険に入っていた場合は、数年単位で一定の保険金契約であるため、契約終了間近であってもそれなりの金額が受け取れる可能性が高い。

 

私の意見は冒頭に書いた通り。

死亡・障害時の一時的な出費に耐えられるような貯蓄がある場合は、収入保障保険をおすすめする。

ちなみに、全死亡者数のうち20歳代の死亡は約0.4%、30歳代の死亡は約0.7%、40歳代の死亡でも約5.8%である(20歳代、30歳代の死因1位は自殺)。

 

生命保険とは、そもそも発生確率の非常に低い事態に備えるもの。

必要な時に必要な分だけ保険金が支給されるギリギリのラインに、月々の支払いを抑えた方が家計にとっては良い。

死亡や障害によって、数千万円という大金が一度に必要になることはない。

契約終了が間近のときには、そもそも子供もほぼ自立が近い時期であることを考えると、やはり大金は必要ない。

 

 

以上が私の考える生命保険の選び方、3つのポイントである。

私は保険の専門家ではないので、このサイトで基本的知識を抑えた上で、ニーズに合わせて、仲介業者やセールスマンに相談されることをおすすめしたいと思う。

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