「私たちの職場は忙しいですよ」と言う人の真意

先日、「忙しい」アピールをする人というタイトルで記事を書いた。

今回は続編である。

 

前回同様、行ったことのない病院に非常勤医として1日だけ勤務する際によくある事例を紹介する。

 

医師や看護師など医療スタッフは、初めてやって来た医師に対しては、大体最初は何となくよそよそしく、こちらを値踏みするような雰囲気がある。

組織が内向的で、よそ者に対して最初はどことなく排他的なのは、病院に限らずどこも似たようなものかもしれない。

 

ところで、初めての勤務地に行くと、決まってなぜか最初に言われるのが「この病院、すごく忙しいですよ、覚悟してくださいね」という類の言葉である。

しかし、実際に忙しかったことはあまりなく、終わったあとに私が「それほど忙しくなかったですね」と言うと、必ず「今日だけですよ、先生は運が良かったですね」と言われる。

しかし同じ病院に何度か行くようになると、毎回「運が良かった」と色々な人に言われることに気づき、私はどれほど運に恵まれた人なのだろうと思えてくる。

 

このように、病院に限らず、新しい職場や新しいグループに配属された時、「私たちは忙しい」と予告する人に出会うことはないだろうか。

 

実際に勤務すれば忙しいかどうかは言わなくてもわかるのに、なぜ「忙しい」と事前に予告するのだろうか。

 

この点についても、前回指摘した、いつも「忙しい」と言う人の考えに当てはめて考えると答えがわかる。

 

つまり、「忙しい」=「仕事量が多い」と思っていて、「『忙しい』と伝え損ねることで、自分たちの仕事量が少ないと思われては困る」と思っている。

さらに、「仕事量が多い職場にいる人」=「仕事がデキる人」という認識がある。

つまり「仕事量が多い職場にいる」と伝えることは、「これほど多くの仕事をこなせるほど能力が高い、または耐性が強い」と伝えることに等しい。

だから「自分は他のどこよりも仕事量が多い職場にいる」と信じたい。

 

だが全く心配ご無用である。

「見ればわかる」からである。

 

その人の能力が高いかどうかは、一日一緒に働けばすぐにわかる。

仕事量が少なくても、その判別は可能である。

前回の記事で書いた病院で出会った看護師は、仮に「忙しくない」病院で出会っていたとしても、やはり「デキる看護師だ」と気づいたはずだ。

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