私は現在、民間医局の医師賠償責任保険に加入しており、毎年保険料を払っています。
保険加入前には各社から資料を取り寄せ、1週間以上かけて徹底的にリサーチしました。

結果的に、民間医局が最も優良で、利便性の高い保険だと感じています。
医師賠償責任保険には様々なものがあるため、どれに加入すべきか迷う方も多いと思います。
また、
手続きはどのくらい面倒か?
実際どんな風に申し込むのか?
使ってみて感じたデメリットはないか?
といった疑問は、加入する前に解決しておきたいでしょう。
この記事では、私が実際にこの保険に加入した感想や他との比較、メリット、デメリットなどを書いてみます。
民間医局と他の保険との比較
色々資料を取り寄せて比較した結果、結論から言えば、
「研修医以外は民間医局を選べばOK」
です。
特に31歳以上の方は、医師会の保険に加入すると年間68000円を支払う必要があります(医師会費が含まれるため)。
もともと医師会加入を希望している方であればいいですが、勤務医であれば医師会加入希望者はそれほど多くはないと思います(現在、勤務医で医師会に加入している人は約49%)。
一方、民間医局であれば年間3万円台から加入が可能です。
また、民間医局以外の保険は、ほとんどがプラン数が少ない(1つないしは2つ程度)というデメリットがあります。
一方民間医局では、1事故につき5千万円プランから3億円プランまで4段階に細かく分かれています。
自分のキャリアやライフステージに合わせてプランを選べるので(途中で変更も簡単)、柔軟性が高いのがメリットです。
民間医局のデメリット
デメリットとしては、年齢による保険料の調整がないことです。
例えば医師会の保険なら、初期研修医であれば年間15000円の安価で1億円プランに加入することができます。
さらに、初期研修を終えた後でも30歳までなら1億円プランで年間39000円です。
(※ただし免責は100万円で、医師会の保険を免責ゼロにするには追加で4000円の支払いが必要なので民間医局の方が安くなります。詳細はこちらの記事をご参照ください。)
前述の通り31歳以上になると価格は跳ね上がりますが、それまでは年齢に応じた割引があります。
民間医局は、24歳の初期研修医でも、60歳代のベテラン医師でも値段は同じです。
特に初期研修医の方で医師賠償責任保険に加入したい、という方であれば民間医局はおすすめできません。
民間医局のメリット
民間医局を実際使用した感想として第一に挙げるのが、手続きの簡便さです。
インターネットで民間医局に加入すれば、すぐに手続きが可能です。
5分以内にネット上で全ての手続きが完結し、資料請求や書類の記載、郵送などの手間は全くありません。
Web上で全ての手続きが終わります。
メールで全てやりとりが可能で、更新の時期が近づくとメールでお知らせが届きます。
何もしなければ保険料が登録口座から引き落とされるだけです。
(更新しない場合のみ手続きが必要)
更新通知が封書で送られてくるより遥かに便利です。
また、加入者が非常に多いため、保険料が安く抑えられています。
1事故につき5000万円まで補償されるABプランでは、ひと月当たりの支払いが約2700円です。
これは年齢問わず業界最安です。
1事故2億円まで補償されるプランでも、ひと月当たりの支払い額は約3900円とやはり業界最安です(支払いは年間払い)。
少なくとも31歳以上であれば、民間医局は他社より圧倒的に保険料が安いです。
加入の方法
具体的な加入の流れを書いておきます。
①まず公式ホームページにアクセス
右上の「新規会員登録」をクリック(民間医局の加入自体は無料)。
②必要事項を記入し、入会手続きを行う
③ログインする
右下の「医師賠償責任保険」をクリック
④申し込みを行う
この際、プランを決める必要があります。
ライフステージにもよりますが、1億を超える貯蓄がある方以外は2億円プラン(Dプラン)をオススメします。
理由は単純で、過去の訴訟事例を検討すると、医師に1億円を超える支払い義務が生じる可能性があると考えるべきだからです。
詳細は以下の記事参照

予測し得る最大のリスクに備えることが保険の目的です。
それ以外の理由はありません。
民間医局の資料でも、2億円プランの加入者割合が最多です。
民間医局自体の入会は無料で、年会費もかかりませんので、まずは民間医局に加入して詳細を確認してみてください。
よくある質問
私が民間医局の保険に加入していて、後輩医師からよく受ける質問をまとめておきます。
途中で解約は可能か?
容易に可能です。
そもそも、キャリアによって「今年は更新しなくていい」という年が必ずあります(妊娠・出産、留学などで医療行為を行わない期間)。
送られてきたメールから更新を中止する連絡を行えば良いだけです。
民間医局自体は会費が無料です。
保険に入っていない期間は保険料を支払わず、再び加入が必要になればその時点で加入すればOKです。
途中でプラン変更は可能か?
容易に変更可能です。
キャリアによって、備えるべきリスクの大きさは異なります。
2億円プランに入っていたが、転勤やワークスタイルの変化によって5000万円プランでも良くなった、というケースはありうるでしょう。
その場合も、送られてきたメールから更新を中止する連絡が簡単にできます。
年度の途中で入会することは可能か?
可能です。
契約は毎年6月から開始で、毎年一年分の一括払いとなりますが、初年度は年度の途中での入会となるのが普通ですね。
以下のように、初年度は月割りの保険料が適用されます。
タイミングに応じてホームページで確認してください。
分からないことがあれば?
契約内容等に疑問があれば、担当者にメールで聞くことができます。
私も何度かメールで問い合わせをしたことがありますが、レスポンスは非常に速いので安心です。
民間医局は11万人を超える医師が加入する巨大な福利厚生サービスですので、対応は迅速かつ丁寧です。
訴訟はいつ起こるか分かりません。
私たち医師がどれだけ誠意を尽くし、どれだけ努力をしても、人間同士の間でコミュニケーションエラーを完全にゼロにすることはできません。
予想もしないような形で、今日にでも訴訟が起こってしまうかもしれません。
事故が起こってからでは保険に加入できません。
民間医局への入会自体は無料で、年会費もかかりませんので、まずは入会してプランを見てみるのがオススメです。
>>民間医局の公式ホームページへ
※入会費・年会費無料