口内炎を早く治す!市販薬だけじゃない、正しい薬の選び方

口内炎がよくできる一度できたらなかなか治らない、とお悩みの方は多いのではないでしょうか。

私も口内炎ができやすい体質です。

医者の不養生と言われるかもしれませんが、疲れストレスがたまっている時や、口の中の傷がきっかけですぐに口内炎ができてしまいます。

口内炎に市販の薬を試す方は多いと思いますが、市販では手に入らない、病院の処方箋がなければ手に入らない薬が有効なこともあります

私自身、全身麻酔手術を受けた際に、口に挿入したチューブによる口の中の細かい傷が原因で、口内炎が同時に5つできたことがあります。

このときは、常備していた市販薬ではなく、処方薬(医療用医薬品)によって早く治しました。

 

というわけで今回は、市販薬もそうでない薬も含めて、口内炎の治療薬の適切な使い分けについてわかりやすく解説します。

 

なお、リステリンモンダミンなどの洗口液でのうがいや、チョコラBBなどビタミンBを補うといったことも大切ですが、口内炎を直接治す治療薬ではないため今回は割愛します。

口内炎を早く適切に治療するなら、口内炎自体に直接作用する「外用薬」が最も有効なのは言うまでもないからです。

 

口内炎の薬は、軟膏パッチ製剤の2種類に大きく分けることができます。

実際の商品を紹介しながら、それぞれについて解説します。

 

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軟膏

口内炎のぬり薬には多くの商品がありますが、以下のように3つに分類することができます。

大正A(大正製薬)

ステロイドを含まない

ケナログ(ブリストルマイヤーズ)

アフタガード(佐藤製薬)

大正クイックケア(大正製薬)

トラフル軟膏PROクイック(第一三共)

 

成分はトリアムシノロンアセトニド(ステロイドの一種)。

市販されている。

デキサルチン(日本化薬)

アフタゾロン(昭和薬品)

 

成分はデキサメサゾン(ステロイドの一種)。

市販されていない(処方箋が必要)。

ステロイド薬の方が治療効果は高いため、素早く治すならステロイドが含まれている軟膏を選ぶべきです。

ここで重要なのは、市販されている軟膏の成分は全て同じトリアムシノロンアセトニドで、濃度も全く同じ(0.1%)だということです。

つまり、あまり効果がないからといって市販薬をいろいろ試す意味はあまりないということです。

一方、薬をかえたい場合には、デキサルチンとアフタゾロンのようにデキサメサゾンを含む軟膏を医療機関で処方してもらうのは一つの選択肢だと言えます。

 

デキサルチンとアフタゾロンは、軟膏が柔らかく、粘稠性が高く(糸を引くように伸びる)、患部に塗った薬がずれにくいという特徴もあります。

患部に長くとどまる可能性が高くなります。

薬を選ぶ時はこういったことを注意しておきましょう。

 

パッチ製剤

アフタッチ(帝人)

トラフルダイレクト(第一三共)

口内炎パッチ大正クイックケア(大正製薬)

アフタッチA(佐藤製薬)

 

成分としてトリアムシノロンアセトニド(ステロイドの一種)を0.025mg含む点で全て同じ

アフタッチ(帝人)以外はいずれも市販されている

パッチ製剤は、小さな剤型の違いだけで、成分や濃度は全て同じ1種類で統一されています

軟膏に比べたパッチ製剤の利点と欠点を解説します。

 

パッチ製剤の利点

パッチ製剤の利点は、裏側がシール状になっているため、一度患部に貼り付けると口を動かしても取れにくいということです。

患部にくっついたまま、そこで薬の成分が溶け出す仕組みです。

軟膏は、患部に長い時間とどまらせることが難しいという欠点がありますから、その点ではパッチ製剤の方が断然有利です。

また、口の奥の方に口内炎ができた時は、軟膏をぬろうとすると途中でどこかについてしまうことがあり、塗るのが難しいことがあります。

パッチ製剤ならその苦労はありません。

 

特に寝ている間は無意識になめてしまったり、口を動かしてしまって、軟膏だと取れたりずれたりする可能性があります。

パッチ製剤は粘着力が高いためにずれにくく、寝る前につけるならパッチ製剤がおすすめです。

 

パッチ製剤の欠点

実際使用していて感じる欠点は2つあります。

 

話し相手に見えることがある

口の入り口に近いところの口内炎だと、話したり笑ったりすると円形のパッチがはみ出して見えてしまうということがあります。

したがってパッチ製剤は、口の奥の方の口内炎でない限り、日中に使用するのは少し難しくなります(本人が気にならない、日中人と会うことがない、という場合は大丈夫ですが)。

 

大きな口内炎には使いにくい

パッチ製剤は直径がおよそ7mm程度です。

これを超えるような大きな口内炎だと、全てをおおうことはできません。

軟膏であれば量の調節はいくらでもできますから、この点では軟膏の方が有利ということになります。

私の経験上も、パッチ製剤で完全にカバーできないような口内炎ができたことは何度かあります。


以上見てきたように、軟膏は市販薬と処方薬をうまく使い分け、また口内炎の大きさ部位時間帯によって軟膏とパッチ製剤をうまく使い分けるのが口内炎を早く治すコツです。

 

ただし、口内炎が頻繁にできる時やなかなか治らない時は、一度医療機関の受診をおすすめします

理由は二つあります。

 

一つは、口内炎がきっかけで、治療が必要な全身の病気が見つかることがあるからです。

食べ物の通り道は口から肛門まで一本道で、消化管と呼びます。

消化管の中で、自分で簡単にその表面を見ることができるのは口の中だけです。

口内炎は口の中の粘膜の炎症ですが、実は消化管の粘膜に広く炎症が及んでいて、口の中の病変だけが見えている、という場合があります。

消化管の粘膜に炎症を起こす病気の代表例は、クローン病潰瘍性大腸炎ベーチェット病です。

いずれも、それほどまれとは言えない病気で、潰瘍性大腸炎は安倍晋三首相がかかっている病気ですし、ベーチェット病はEXILEのMATSUさんがかかっていることが知られていますね。

いずれも口内炎を起こす病気ですが、当然口内炎を治すだけでは意味がないので、専門的な全身治療が必要です。

消化器を専門とする私が「口内炎の話」を今回書いているのはこれが理由です。

 

もう一つは、一般的に「口内炎」と呼んでいる「アフタ性潰瘍」ではない可能性があるからです。

たとえばヘルペスなどのウイルス性や、カンジダなどの真菌性の口腔粘膜炎である場合です。

普通の口内炎だと思い込んでいるとどんどん悪化していくこともありますから、十分に注意しましょう。

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