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医師が解説|めまい・ふらつきの原因となる病気、確認すべき5つのポイント

めまいには、頭からくるめまい(中枢性めまい)と、耳からくるめまい(末梢性めまい)があります。

中枢性めまいは、脳梗塞脳出血など頭蓋内の危険な病気が原因のことがあります。

以下に書いた病気は、あくまで目安です。

質問に答えるだけで「怖い病気でない」と断言することはできません。

医師からは必ず以下の質問をされます。

めまいで苦しいと思いますが、冷静に症状を伝えましょう。

 

※これはあくまで「医師に自分の症状をどのように説明するか」をサポートするチェックリストです。症状だけで病気を診断することはできません。必ず医師の診察を受けましょう。

 

1. どんな「めまい」ですか?

■ぐるぐる回る感じ(回転性めまい)

■意識が遠くなりそうな感じ(失神しそうな状態)

■フワフワする感じ(浮遊感)

■歩くと平衡感覚がない

めまいは、上のような種類を伝えることが非常に重要です。

「ぐるぐる回る感じ」の場合、前庭神経炎やメニエール病のような耳鼻科疾患の場合が多いですが、一部に小脳・脳幹障害(脳梗塞や脳出血)のような頭蓋内疾患の場合もあります。

また「意識が遠くなりそう」「血の気が引くような」「目の前が真っ暗になる」といった症状は失神に近い状態です。

消化管出血貧血脱水不整脈など、非常に危険な病気のことがあるので注意が必要です。

 

2. どんな時にひどくなりますか?

■ある方向を向いた時

■立ち上がった時

■寝ている時

■その他

ある方向を向いたり寝返りをうったりした時に起こるめまいには、良性発作性頭位めまい症という病気があります。

また立ち上がった時に起こるめまいは起立性低血圧、寝ている時に起こるめまいは不整脈疾患であることがあります。

どんな時にひどくなるかを試してみて、医師に伝えましょう。

 

3. どのくらいの時間続きましたか?

■1分程度でおさまった

■1分以上続いている

頻度の高い末梢性めまいである「良性発作性頭位めまい症」は、1分以内に治まることが多いです。

それ以上長引いている場合は、メニエール病など末梢性めまいのこともあれば、脳梗塞など中枢性めまいのこともあります。

前述したように、中枢性めまいは命に関わる危険なめまいです。

長く続く場合はすぐに受診しましょう。

 

4. これまでに同じめまいを経験したことがありますか?

■ある

■ない

メニエール病によるめまいは同じ発作を繰り返すのが特徴です。

逆に、今まで経験したことのないようなめまいであれば、それを必ず伝えましょう。

 

5.耳の症状はありますか?

■耳鳴りや耳が聞こえにくい症状がある

■耳の症状は全くない

耳の症状を伴う場合は、メニエール病突発性難聴など、耳の病気によるめまいのことが多くなります。

確認してみましょう。

 

「めまい」受診前チェックリスト

1.どんな「めまい」ですか
ぐるぐる回る感じ
意識が遠くなりそうな感じ
フワフワする感じ
平衡感覚がない

2.どんな時にひどくなりますか
ある方向を向いた時
立ち上がった時
寝ている時

3.どのくらいの時間続きましたか?
1分未満 1分以上

4.同じめまいを経験したことがありますか?
ある  ない

5.耳の症状はありますか?
耳鳴りや聞こえにくい症状がある
耳の症状は全くない

※スクリーンショットなどで受診時にお使いください。PCの方:Windowsの方はPrint Screenボタン、Macの方はshift + command (⌘) + 3でスクリーンショットできます。

 

他の症状も確認したい方は以下の記事へ

病院で症状をうまく医師に説明する方法/13の症状とチェックリスト