『すばらしい医学』シリーズ累計23万部

第1回 “SNS 医療のカタチ” in 大阪を開催しました

12月13日、大阪で「SNSが作る新たな医療のカタチ 〜新世代のインタラクティブセミナー」というイベントを開催しました。

開場30分前から会場前に行列ができ、立ち見してくださった方も多数いらっしゃいました。

ご参加いただけた皆様、本当にありがとうございました。

 

イベントのコンセプト

患者さんにとって、医師は何となく近寄りがたい存在です。

聞きたいことがあっても遠慮して聞けない

こんなことを聞いたら叱られるのではないか、と尻込みしてしまう

そんな経験のある方も多いでしょう。

医師の中にも、「自分は患者にとって近寄りがたい存在だ」ということをあまり意識していない人が多いようにも思います。

 

しかし、こうした医師に対する抵抗感は、時として医療への不信感につながり、医師と患者間で良好な信頼関係を築く上での妨げになることがあります

私は、現状のこうした医師と患者の関係を変えたいと考え、活動してきました。

 

Twitterでは、私と同じ志を持ち、かつ私よりはるかに大きな発信力を持つ先生方がたくさんいます。

今回はこうした先生方と一緒に、医師と患者が交流できる、新たな形の一般公開講座を企画するに至りました。

 

イベントの最後に行われたトークセッションでは、医療情報の集め方に関して、各プレゼンターから重要な意見が出ました。

この記事ではこれについてまとめたいと思います。

 

医療情報の見分け方

今世の中には、医療に関する多くの情報が溢れています。

内容は玉石混交で、どの情報を選べばよいのか、悩む方も多いでしょう

 

専門家の肩書きを持っていても、誤った情報を発信する人はいます。

もちろん私もそのリスクは常にあります。

「発信者が専門家であること」はその情報の正しさを保証しません

では、皆さんが正しい情報を見分けるにはどうすればいいのでしょうか?

各プレゼンターの意見を聞きました。

それぞれが違った意見を持っていたのが印象的でした。

 

大塚先生(

名の通った大きな施設や医療機関から発信された情報を信用するのが良い。

例えば「がん」であれば国立がんセンターのホームページに書かれた情報。

これらの情報は、がんセンターという施設を背負っているわけで、その情報の正しさに対する責任を持っている。

また常に新しい情報に更新されている、というのも重要な点です。

 

けいゆう(

SNS の中でもTwitterは、正しい情報を得やすい重要なツールだと思う。

Twitterでは、多数の医師アカウントがパトロール隊のように監視している

明らかに誤りだと分かる情報があると、彼らはすぐに指摘し、それが批判的な炎上につながることもある。

こういう現象を見ていると、何が正しいかを見分けやすい。

またツイートする側としても、多くの人たちに監視されているという緊張感と覚悟の中で発信することになるため、かなり慎重に言葉を選び、誤りのないよう注意を払う

これが、ほとんど「無法地帯」のようなネットで単に検索して得られた情報とは違うポイントだと考えます。

 

ほむほむ先生(

医学では、正しいと思われる情報が時代とともに変化しているので、「正しい」という言葉はあまり使わず、「根拠があるかどうか」を大切にしている

根拠がある情報は、「こういう根拠があります」という形で説明し、はっきりした根拠がないけれど自分から見て妥当だと考える情報に関しては、「明らかな根拠はないが、私はこう考えます」と説明する形で、あえて説明の仕方を区別している。

「正しいか正しくないか」にこだわるのではなく、グレーなものをグレーだと説明することも大切だと考えています。

 

ぱぱしょー先生(@papa_syo222

医師も間違うことはあるし、いつも正しいとは限らない。

結局は、医師と患者との間で信頼関係ができて、最終的に患者さんが選んだ答えに「納得感」が得られるかどうかが大切だと考えている。

患者さんが医師から十分な説明を受け、治療を理解し、その上で納得して選ぶかどうかが重要なのではないでしょうか。

(ぱぱしょー先生はサプライズでご参加いただきました)

 

アンケート調査結果

イベント参加者は80名ほどでした(参加無料、申し込み不要だったためきっちりカウントはできていません)。

会の最後にアンケート調査を行いました。

 

性別

女性がやや多いものの男女ほぼ同じくらい、といった感じでした。

 

年齢

30歳代が最も多く、次に40歳代、その後に20歳代と50歳代が続く、という形でした。

 

その他、イベント内容に関して、様々なご意見をいただきました。

今回は初めての企画ということで、部屋が狭かったり、アンケートなどの準備が不十分だったりと、反省点は多かったと思います。

次回は東京で行う予定にしていますので、今回の教訓を生かし、さらにいいイベントを作りたいと考えています。

ぜひ、ご参加お待ちしております!

 

<追記>

東京開催が決定しました!