看護師に嫌われる医師の7つの特徴

以前行ったアンケート調査で、

「看護師に嫌われるのはどんな医師か?」

「医師に嫌われるのはどんな看護師か?」

といったテーマで記事を書いてほしいというリクエストがありました。

そこで今回は様々な意見を聞き、まずは「嫌われる医師の7つの特徴」を徹底的に分析してみたいと思います。

もちろん目的は同業者批判ではなく、職場内のコミュニケーション改善、そして自分への戒めも含んでいます。

 

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プライドが高すぎる

間違いを指摘されてもなかなか認めない

指示のミスや漏れを指摘すると嫌な顔をされるので看護師側としても言いにくい

こういった医師は多いはずです。

医師は、医学部入試という最難関をくぐり抜けた人たちで構成された特殊な集団なので、自分の能力に不必要に自信を持っている人は多くいます。

そして、このプライドを維持することが「カッコ良い」と勘違いしています。

どう考えても、

「すみません!指摘してもらってありがとうございます」

と言う方が「カッコ良い」と思うのですが、なぜかこんな簡単なことに気づいていません。

 

看護師は、その医師の能力が高いかどうか、頼りになるかどうかは、日頃の仕事ぶりから容易に判断できます。

本当に自分の能力に自信があるなら、プライドにしがみつく必要など全く無いはず

強がって見せるのは、実は自分の能力に不安を感じていることの裏返しかもしれません。

そもそも、間違いをすぐに指摘してもらえる関係を看護師と築いている方が、結局自分が楽だと思うのですが・・・。

 

なぜか自分が「いい男」だと思っている

これは男性医師に限ったケースです。

全く「イケてない」のに、「俺はイケてる男」と思っている医師がよくいます。

病棟に白衣を翻して颯爽と現れ、若い看護師に「最近どう?」と声をかけるなど、自意識過剰な行為が目出つ人種です。

「わ〜先生〜、お疲れ様です!」

と嬉しそうなリアクションを取る看護師たちが、陰では「あの人、キモいよね」と言っているのに全く気づいていません。

なぜこういう医師が出現するのでしょうか?

 

医師は「イケてなくてもモテるから」です。

一般的には、職場でモテる男は、それなりのルックスやトーク力、高い仕事の能力を兼ね備えているものです。

そしてそのための努力をこれまでの人生で惜しまなかった男がモテているはずです。

しかし残念ながら医師は、これらが欠けていても医師というだけでモテてしまいます

これが、「俺はイケてる」という誤解を生み、真に「いい男」であるために努力する機会を奪っています(そのため私服もたいていダサい)。

 

おまけに医師には、学生時代に勉強に明け暮れたせいで恋愛経験に乏しい人が多くいます。

自分よりも恋愛経験豊富で女性との交際に長けた人を間近に見たことがないため、「こんな俺がモテるはずがない」と冷静に判断することができません

医師になって急にモテ始め、あっさり結婚し、女性に好かれるための施策を全く学ばぬまま一生を終える医師は多くいるのです。

 

指示がいい加減

看護師は、基本的には医師の指示がなければ適切に動けません。

多くの医療行為は、看護師の独断ではできないからです。

ところが、この指示が非常に「いい加減」な医師がいます。

「○○の時は△△を投与」

というような指示が的確でないため、看護師はいちいち医師に電話をして確認しなくてはなりません

時にその医師が処置中や手術中で電話がつながらず、他の医師に指示を出し直してもらわなければならないこともあります。

いつも同じ医師がこういういい加減な指示を出すので、看護師たちはいつも同じ医師に困っています

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気分にむらがある

機嫌の良し悪しの差が大きい医師も多くいます。

虫の居所が悪い時に看護師が電話をしてしまうと、冷たい態度で電話を切られたりすることもあります。

たいてい機嫌が悪い理由は、プライベートで嫌なことがあったり、上司に怒られたり、という個人的なものです。

こういう医師に、指示の確認などを目的に電話をする際、看護師は、

「どんな風に説明しようか?」

と念入りにしゃべる内容を考えて、勇気を振り絞って電話をしています

感じの悪い対応をされて嫌な思いをしたくないからです。

 

看護師などコメディカルから何でも気軽に相談できる医師であることが、スムーズな診療には必須のはずです。

私が医師になって最初に驚いたのは、

「今日○○先生、機嫌悪いよね〜」

などと看護師たちがよく話していることでした。

そもそも「機嫌が良い」「機嫌が悪い」などという形容は、幼児にしか使わないと思っていたからです。

 

何を考えているか分からない

使用する薬や行う処置などの意図がわからず、治療方針に対する考え方が看護師に理解されていない医師がいます。

なぜ自分が患者さんにこの処置や薬を選んだかをきっちりカルテ記載しないため、看護師から「何を考えているか分からない」と思われています。

おまけに、看護師ときっちり話をせずに、指示をカルテ上の記載だけで済ませようとすることもあります。

 

普段から患者さんを近くでケアしているのは看護師です。

治療方針の最終決定は医師が行うとしても、そのためのディスカッションを直接看護師と行うことは必須です。

自分が患者さんについて考えていることは、細かいところまでカルテにきっちり記載し、誰が見ても治療方針がわかるようにしておくことが大切です。

そのためには、少数の人しか分からない略語の使用も避けるべきでしょう。

この辺りを、もう少しきっちり医師はトレーニングするべきですが、なかなか実現できていないところが多いようです。

 

処置は全て自分のタイミング

病棟にやってくるなり、

「CV入れるよ、誰かついて」

とか、

「腹水穿刺するから。準備して」

というように自分勝手なタイミングで処置の介助を依頼する医師がいます。

それが申し送りの時間であろうと、オペ迎えで忙しい時間であろうとお構いなし。

「自分が処置をしたいタイミング」が全てです。

おまけに準備は全て看護師にさせ、片付けもせず去っていきます。

 

全て一人でできる仕事なら良いですが、相手の時間を奪う可能性のある仕事は全て事前に相手の都合を聞いて時間を調整するのが社会人としてのマナーです。

CV挿入が必要なら、朝の段階でリーダーに、

「今日○○さん、CV入れようと思いますが、何時頃が都合が良いですか?」

と聞くのが当たり前です。

すると、看護師側もそれに合わせて時間を調整し、ついでに手の空いた1年目に見学させよう、といった計画を立てることもできます。

もちろん、医療の現場では「今すぐ処置しなくてはならない」という、事前に予期できないケースもあります。

こういう時に手の空いた看護師に進んで介助に入ってもらうためには、余裕があるときこそ丁寧に依頼する必要があるでしょう。

 

家族への説明が不十分

患者さんの病状の変化や治療方針に関わる連絡を何でも看護師に任せる医師がいます。

医師からの連絡でないと患者さんの家族が不安になったり、説得力に欠けたり、などで不信感を持たれることもあります

医師から直接連絡をしてほしいと思っている時に腰が重い医師は、いつも看護師を困らせています

よほど自分が忙しくて手一杯で、かつそれほど重要な連絡でない時を除き、基本は全て医師が連絡すべき、というのが私の考えです。

それが最もスムーズで、結局医師にとってはそれが最も楽だからです。

中途半端な手の抜き方をすると、患者さんの家族も看護師も困らせることになり、最終的には自分が損をするだけです。


今回は、看護師に嫌われる医師のタイプを徹底分析してみました。

もちろん目的は心当たりのある医師にこういう欠点を認識してもらい、看護師とのコミュニケーションを改善すること、ひいては患者さんに対して良い医療を提供することです。

私自身も気をつけたいと思います。

 

最後に、医療者でない方には念のため申し上げておきますが、こういうダメ医者がいても、必ず周囲の医師や優秀な看護師がフォローしているため、患者さんには害が及ばないようなシステムになっています

くれぐれもこの文章を読んで不安になりませんようにと最後に申し述べておきます。

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医師。専門は消化器外科。二児の父。
ブログ開設4ヶ月後に月間67万PV達成
時事通信社医療情報サイト「時事メディカル」で定期連載中。
エムスリーでも連載中&「LIFESTYLE」企画・監修。
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看護師に嫌われる医師の7つの特徴」への12件のフィードバック

  1. りこ

    こんばんは。
    けいゆう先生は医師独特の気質と捉えてお話になっていらっしゃいますが
    一般企業にもあるあるなご意見もありましたよ!
    周りが気を遣って当たり前。
    指示がきちんと出来ない。その為に聞き返したり確認する部下にイライラする。笑

    私が病棟で自身の病状以外で気にしていたことは
    どの先生がどれだけ看護師さんから信頼されているか?でした笑

    ナースステーションに居る看護師さんと医師が話をしているとさり気なく観察してました。
    看護師さんの態度を見ていると分かるものですね。

    医師が嫌いな看護師さんもお聞きしてみたいです。

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      りこさん
      確かにどの職場でも当てはまることですね。
      社会人でいい歳になって周囲が注意してもなかなか治るようなものではありませんからね・・・
      おそらく患者さんからも信頼されていない医師、嫌われている医師は分かるでしょうね。恥ずかしいものです。

      返信
  2. かなちゃん

    タイトルを見て 思わず笑っちゃいました(笑)
    看護師から嫌われてるだろうな・・と 先生が感じておられる医師のあるあるエピソード
    なかなか細かい視点で よく観察できていると思います(笑) さすがですね(^^)
    他にも 気にいった看護師を指名して処置介助につかせたり、仕事中にもちょっかい出してるドクターは 周りのスタッフから冷たい視線あびてました(笑)
    態度や口調を露骨に変えるのは よくないですよね(笑)
    まわりのスタッフは そこら辺ちゃんと見抜いてます
    当直やオンコールだから申し訳ないと思いつつ夜中に電話をしたら 面倒くさそうに とても冷たく対応して
    困ったときに助けてくれないドクターは 間違いなく看護師から嫌われてました(笑)

    このあと記事にされる 『医師から嫌われる看護師』がちょっと怖いですが 楽しみに待ってます(笑)

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      かなちゃんさん
      ありがとうございます笑
      処置介助に関わるポイント、確かにありますね!書くの忘れていました。のちほど追記しようと思います。
      医師は、コールする側に心理的な負担を負わせるようではダメですね〜。結局情報が入って来にくくなるし、困るのは自分です。

      返信
  3. 林檎

    けいゆう先生、いつもとちょっと違う視点からのお話、とっても面白かったです。

    いつものお話がinterestingに対し、今日はfun(funny)でした!

    私のお仕事も男性は売り手市場でモテますが、女性はなかなかの割合で結婚が遠のいていくんです。売り手市場だから「あなたがなぜ???」と思う程の男性が「超イケてる俺!」みたいに振る舞っています笑

    これまで何度も入院した経験があるのですが、お部屋を回ってきてくれる看護師さんもよくドクターの話をされますよ。

    と言っても悪口ではなく、「林檎さんの主治医の武矢先生は優しいんですよ~。」とか「武矢先生ならしっかりお話を聞いて下さるから、不安に思うことがあったらどんどん聞いて大丈夫!」とか、コミュニケーションの一環でポロッとスタッフの皆さんに好かれている先生の話をされるみたいです。

    あっ、けいゆう先生、1つ質問しても良いですか?
    どうしてドクターは年齢が若くても年配でも、年齢に関係なくほぼ全員があんなにタメ口なんでしょう?
    「いつから?へぇ、ふんふん、で?痛みは?そう、それはどうしてもそうなるよね~。」など、丁寧な言葉使いのドクターにほとんど会ったことがありません。

    ましてや「お待たせしました」と言ってくれるドクターもほとんど会ったことがありません。

    勉強漬けだったから、コミュニケーション能力が低いから等色々あるかもしれませんが、そういう人が多いことも特徴となるのはやはり少し不思議です。

    愚痴ではなく不思議な気持ちなのですが、けいゆう先生に失礼なことを書いていたら本当にすみません。

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      林檎さん
      そうですよね、私たちも患者さんからそれを聞くことがあるんですよ。
      「病棟の看護師さんが先生のこと○○って言ってましたよ」という感じで。
      なので、患者さん経由で看護師さんの情報が入ることは時々あります(悪い情報は入らないと思いますが笑)

      患者さんにタメ口の医師は論外ですね。
      言葉遣いをちゃんと教育されていないからです。
      そして、タメ口で患者さんに接する先輩の真似をするからでしょうね。
      林檎さんがこれまで出会った医師はそんな人ばかりだったんですね。実際にはそうではない医師も多くいるんですが、偉そうな口のきき方をする医師は確かに多いんですよね・・・。
      にしても林檎さんの職業が男が売り手市場、というのはどんな職業なのか気になりますね笑

      返信
  4. すー

    初めまして。毎日ブログを楽しみに閲覧しています。ICUではたらく看護師ですが、なるほどと思うことばかりでした。看護師としては、情緒が安定していて指示が適切、指示変更時には声掛けをしてくれる、処置に使う物品の準備や片付けをしてくれる、時々患者さんの様子を見に来てくれる、わからないことを聞くと嫌な顔をせずに教えてくれる、患者さんに必要なICをして方針を決めてくれる方は好かれる医師だと思います。
    これからもブログ楽しみにしています。

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      すーさん
      コメントありがとうございます!
      ICUでは医師がかなり近い位置にいるので、医師の良し悪しはより分かりやすいでしょうね。
      挙げていただいたポイント、全て非常によく分かります。
      他の方のコメントも踏まえて追記して、嫌われる医師完全マニュアルを目指したいと思います笑

      返信
  5. たまご

    初めまして。いつも楽しく拝読しております。

    私は病院を訪問するメーカーですが、「よく訪問する=好意」だと勘違いされたことがあり、既婚者にも関わらず明らかにプライベートなお誘いを執拗に受けたことが過去何度かあります。。遠回しな拒否になかなか気付いてもらえませんでした(笑)
    こちらを読んで、恋愛経験が少ないからと、イケていると勘違いしているからなのかなと思ってしまいました。

    病院内は不倫が多いという話しを聞いたことがあったのですが、そういうお話ももしブログに出来そうであれば是非読みたいです(笑)

    これからもまた読みに来ます。

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      たまごさん
      ありがとうございます!
      それは随分イタい医師ですね・・・
      ただそういう本気のケースは、勘違いというより、実際にこれまでに成功体験があるから、という可能性はあります。
      MRさんの中にも医師からのアプローチを喜んで受け入れるアクティブな方もいますので、そういう方々がこういうイタい医師を育てているのかもしれません・・・。
      不倫は確かにありますが、病院が他の職場より多いかどうかは分からないですねぇ。
      男女が集まる職場に不倫はつきものですから、どこでも同じくらいありそうな気はしますよ笑

      返信
  6. nodachan

    こんにちは〜いつもお返事ありがとうございます。私も経験あります。発熱が3週間も続き抗生剤を出しっぱなしの状態の方がいて、レントゲンは必要ないですか?と先生にお聞きしたところムッとされて必要ないと言われました。翌日師長に同様に伝えてもらったら[そうですね、撮りましょう]と即決でした。
    先生の気分のムラや人によって態度が変わってしまう。
    そんなことはよくあります。
    また私たちもどこか先生を誘導してしまうこともあって、的確な情報を伝えるようにしないといけないと思います。
    それが患者さまの為でもあるのだから。

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      nodachanさん
      そういうエピソード、よくある話ですね。
      なかなかプライドが許さない医師がいるんでしょうね。
      看護師から治療方針や検査について提案があったときは、その場でしっかりディスカッションすべきだと思うのですが・・・

      返信

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