呼吸困難には、「息が苦しい」「息切れがする」「息が吸いにくい」「息が吐きにくい」など様々な症状が含まれます。
症状からは、肺や気管支の病気を考えやすいですが、心不全や心筋梗塞など、怖い心臓の病気が原因でも起こります。
また呼吸困難に、咳や痰を伴っていることもあるでしょう。その場合はそちらのページもチェックしましょう。
このページの末尾にあるチェックリストを受診前メモとしてご利用ください。
※これはあくまで「医師に自分の症状をどのように説明するか」をサポートするチェックリストです。症状だけで病気を診断することはできません。必ず医師の診察を受けましょう。
1.どのような始まり方でしたか?
■突然苦しくなった
■数分〜1時間くらいかけて苦しくなった
■数日かけて苦しくなった
瞬間的に起こった呼吸困難は、肺塞栓症や気胸などが考えられます。
また喘息やアレルギーによるもの(アナフィラキシー)は、数分や数十分の経過で始まります。
過換気症候群のような心理的な要因での呼吸困難も、数分や数十分といった経過で徐々に悪化します。
数日の経過で徐々に苦しくなってきた、という場合は、心不全や肺炎のことがあります(心不全は数分の短い経過の場合もあり)。
持病にCOPDなど肺疾患がある方が、徐々に悪くなってきた場合もこれに含まれますし、間質性肺炎や神経筋疾患が隠れている場合もあります。
どのように始まったか、数分、あるいは数日、という単位できっちり説明しましょう。
以下もご参照ください
過換気(過呼吸)症候群の原因と対処法、紙袋での応急処置が危険な理由
2.何をすると特にひどくなりますか?
■横になると苦しい(座ると改善する)
■運動すると苦しい
■何をしても特にかわらない
座っているより横に寝ると苦しいものを起座呼吸といい、心不全に特徴的ですが、喘息など他の呼吸器疾患でも起こることがあります。
運動すると苦しくなるものは、狭心症や心筋梗塞、喘息などを考えます。
苦しさがひどくなる体勢や動作があるかどうか、確認しましょう。
3.同じ症状を経験したことがありますか?
■ある
■ない
喘息は発作を繰り返すことがあります。
またCOPDや心不全を持病に持つ方は、急性に悪化することを繰り返すことがあります。
アレルギーでは、同じアレルゲン(アレルギーの原因物質)に接触することで同じ症状を引き起こします。
過換気症候群も、似たような精神的ストレスが加わった場合に繰り返すことがあります。
以前に同じ症状を経験したことがあるか、それはいつ頃か、その時は何と診断されたか、を正確に伝えましょう。
4. 最近周囲の環境に変化がありましたか?
■最近引っ越しをした
■職場が変わった
■ペットや動物と接触した
■温泉に行った
■旅行に行った
■その他
周囲の環境(アスベストや粉じん、住宅建材、動物への接触、温泉や旅行)に呼吸困難の原因があることがあります。
上記のような環境の変化があった場合は必ず伝えましょう。
もちろん既知のアレルギーがある場合は必ず伝えましょう。
「呼吸困難」受診前チェックリスト
1. どのような始まり方でしたか?
突然苦しくなった
数分〜1時間くらいかけて
数日かけて
2. 何をすると特にひどくなりますか?
横になると苦しい
運動すると苦しい
何をしてもかわらない
3. これまでに同じ症状を経験したことがありますか?
ある ない
4. 最近周囲の環境に変化がありましたか?
最近引っ越しをした
職場が変わった
ペットや動物と接触した
温泉に行った
旅行に行った
その他
※スクリーンショットなどで受診時にお使いください。PCの方:Windowsの方はPrint Screenボタン、Macの方はshift + command (⌘) + 3でスクリーンショットできます。
他の症状をチェックする場合は以下の記事をご参照ください
病院で症状をうまく医師に説明する方法/13の症状とチェックリスト