病院にお見舞いに行く時に注意すべきこと・準備すべきもの

入院中の家族や友人のお見舞いに行く、という経験は誰しもあるでしょう。

今回は、病院でよくある、お見舞いにまつわる問題を紹介したいと思います。

今後お見舞いに行く際はぜひ参考にして下さい。

 

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お見舞いの品に注意

お見舞いに来た友人や家族がお菓子の差し入れをし、食事制限のある患者さんが誤って食べてしまう、というケースが頻繁にあります。

差し入れでなくても、お見舞いに来た人が部屋で昼食を摂る際に「本人に一口あげてしまった」というケースもあります。

疲れている時は果物が良いかもしれない、と親切心で食べさせてしまう人も多くいます。

検査前や手術前は絶食あるいは絶飲食、という指示が出ていることが多く、お茶を飲ませてしまったといった理由で検査が中止になることもあります。

また誤嚥(気管に食べたものが入ること)を起こし、肺炎になって病状が悪くなった人もいます。

まずは食事制限がないかどうか、必ず確認しましょう

 

また病院食は、たとえば「大腸術後食」「胃切後食」といった術式に応じた細かい分類があるだけでなく、「肝臓食」「心臓食」「腎臓食」と病気に応じて細かく分けられています。

さらにこれを、塩分量タンパク量などで「肝臓食1」「心臓食3」のように分けられていることが一般的です。

かなり精密に分量がコントロールされているのに、ここに市販の食事が入るとこのコントロールが狂ってしまいます。

もちろん食事内容が厳密でない病状で、「差し入れなど自由にOK」ということもありますので、事前にスタッフに確認するようにしましょう。

 

お見舞いできないこともある

直接連絡を取り合えるような親しい友人や家族なら問題ありませんが、上司や部下など仕事上の付き合いの方のお見舞いに行く際は注意が必要です。

病状によっては面会ができないケースもありますし、本人の希望で「面会謝絶」となっていることもあります。

リハビリ中で不在、大きな検査があるため病室に不在、というケースもあるでしょう。

せっかく病院に足を運んだのに会えないのは残念です。

お見舞いが可能かどうか、本人のご家族に事前に確認する方が無難でしょう

 

生花持ち込み禁止の病院が多い

生花(花束)持ち込みは禁止、としている病院がかなり多くあります。

せっかく買って行ったのに渡せなかった、となると非常に残念な思いをすることになります。

お見舞いで生花を持って行く際は、病院のルールを確認しておきましょう

生花を禁止しているのは、植物に付着している緑膿菌などの細菌による感染症のリスクがあるから、ということです。

確かに病院には免疫力の落ちた人がたくさんいるため、健康な人なら何の問題も起こさない細菌が重篤な感染症を引き起こす可能性はあります

ただ病院には、生花がなくても尿瓶や洗面台など様々なところに緑膿菌を含む細菌はたくさん付着しています。

細菌を理由に生花だけを禁止する、というのは感染症学的にはややナンセンスではあります。

 

一方、花の強いにおいを不快に思う患者さんは多くいます

特に病状が悪くてぐったりした状態の時は、においが原因で吐き気を催すことがあるかしれません。

特に抗がん剤治療中の方は、強いにおいをかなり辛く感じます

病院では、個室の患者さん以外は集団生活をしているようなものです。

同室者の方に迷惑がかからないように、という観点で、大部屋では匂いの強い生花は控えた方が良いでしょう。

ただもちろん、病状が悪い時こそ花を見て心が安らぐ、という患者さんも多いはずです。

そこで最近おすすめできるのは、プリザーブドフラワーです。

見た目は華やかですが匂いはなく、お見舞いには最適ではないかと思います。

 

医師はたいていつかまらない

お見舞いに来たご家族から、

「来たついでに先生から病状について話を聞いておきたい」

と突然言われて困ることがよくあります。

もちろん病状説明は医師の大切な仕事です。

しかし事前に時間を決めて会う約束をしない限り、突然説明を求めても対応できる医師は少ないと思っておく方が良いでしょう。

希望されれば必ず丁寧に行いますが、事前に約束していないと、他の患者さんの対応でかなりお待たせすることがほとんどです。

2時間も3時間も待つくらいなら、別の日にした方がご家族にとっても負担が少ないでしょう。

 

医師に説明を聞きたい場合は、事前に看護師に、

「病状について主治医から説明をききたい」

と言って候補日と時間を伝えておくのが良いでしょう。

医師はそれを後で聞いて自分のスケジュールに面談を組み込むので、スムーズに話を聞くことができます。

「事前に約束はしてはいないが、今日話を聞きたい」という場合は、「何時間でも待つ」というくらいでないと厳しいと思っておきましょう

医師は同時に何人もの患者さんを診ているので、特に日中の突然のスケジュール変更は難しいのです。

 

今回はお見舞いにまつわる注意点をまとめました。

今後の参考にしてみてください。

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医師。専門は消化器外科。二児の父。
ブログ開設4ヶ月後に月間67万PV達成
時事通信社医療情報サイト「時事メディカル」
「教えて!けいゆう先生」のコーナーで定期連載中。
エムスリーでも連載中&「LIFESTYLE」企画・監修。
「劇場版コード・ブルー」公開前イベントに出演。
プロフィール詳細はこちら

病院にお見舞いに行く時に注意すべきこと・準備すべきもの」への10件のフィードバック

  1. みっち

    こんばんは。
    コードブルーの記事から読み始め、ずーっと読ませて頂いております。
    自分は病棟の看護助手をしていますが、困ったお見舞いの方のお話が聞けたのでコメントさせていただきました。
    食事、食べ物の差し入れは本当に困りますね…
    検査前で絶飲食なのに喉が乾いたと訴えられたから、とお見舞いの方がお茶をあげてしまう、糖尿病の患者さんにゼリーやプリンを持ってくる、などなど。
    血内病棟なので、ご面会の方もかなり気をつけていただかないといけないので、いつもヒヤヒヤしています…

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      みっちさん
      ありがとうございます!
      そうだと思います。思った以上にそういう方は多いですからね・・・
      血液内科だと注意事項も多いでしょうし、スタッフも大変かと思います。
      みっちさんのコメントを見て思いましたが、おっしゃるような具体例を書いた方が良さそうなので、追記しておこうと思います。

      返信
      1. みっち

        お返事ありがとうございます。
        先生の記事は本当にわかりやすくて、いつも勉強になります。
        私のコメントの後に、よりわかりやすくご説明を追加していただいて、頭が下がります。

        これからも、楽しく読ませていただきたいと思います。

        返信
        1. けいゆう 投稿作成者

          みっちさん
          ありがとうございます。
          そう言っていただけると励みになります。
          ぜひ、これからもお楽しみくださいね。

          返信
  2. 林檎

    けいゆう先生、今回の記事も興味深く拝読しました。

    私は自身の入院経験から、お見舞いに行く時は退院後には捨てられる物を持っていくようにいます。たとえば、ファッション誌や週刊誌、なぞなぞの本や深層心理クイズの本などです。

    でも、これまでのお見舞いで一番喜ばれたのが高級ティッシュです笑
    入院するとティッシュは必需品で、そこに一箱千円くらいの物や三箱千円くらいの物を持っていくとすごく喜ばれます。

    一箱千円のティッシュは、闘病で苦しんでいる方も「こんな物をもらった!自分では買わないけどもらうと嬉しい!」と、ちょっとしたリフレッシュになるようです。

    入院されている方が大部屋の時は、私が帰った後に同室の皆さんでティッシュを使った等、後日談も次のお見舞いで聞けたりします。

    それ以外では、予め可愛いぽち袋にメッセージを添えて、その病院のテレビカードを買ってお見舞いの品にしたこともあります。

    病院によってはテレビカードで冷蔵庫の使用もできたりするので、メッセージを添えてお渡しするとギフト感が出て喜ばれることが多いです。

    あとは、もし病院がお箸やスプーンなどは持参の場合に、可愛い使い捨ての割り箸やスプーンやフォークを持っていったこともあります。

    入院していると、この「マイ箸を洗う」のもしんどかったりするので、可愛い物だと喜んでもらえたりしますよ♪

    林檎は変わった人だなぁと思われるかなぁと、今ちょっと不安ですが、お見舞いは入院しているととっても嬉しいので、疲れない程度に話に花が咲く物で捨てられる物と考えた結果、私の中でのベスト3を書いてみました笑

    今日からぐっと寒くなったので、けいゆう先生もご自愛下さいね♪

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      林檎さん
      林檎さんが今回書かれているティッシュ、テレビカード、お箸やスプーン、全て大賛成で非常によくわかります。
      私も3週間近くの長期入院を経験しているのですが、ティッシュは購入の必要があり、テレビカードがないと冷蔵庫も使えない、お箸、スプーンは持参が必要である、ということを恥ずかしながら入院するまで知らなかったのです・・・。
      ベスト3はいずれも本当に名案だと思いますね。

      返信
  3. nodachan

    今晩わ。初めてまして。老健で看護師として働いています。医療ドラマが好きで見ていますが、老健で働いてるせいで最新医療や検査、ドラマで飛び交う医療用語など分からなくて、恥ずかしながら検索させていただくと先生の説明がすごく分かりやすくて、ドラマを見返すとなるほどと理解できます。今はアンナチュラルが楽しみです。これからも先生の解説を楽しみにしています。

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      nodachanさん
      コメントいただきありがとうございます!
      そう言っていただけて光栄です。
      意外にネットでは、こういう知識が分かりやすく書かれてある記事が見つかりにくいと思います。
      少しでも役に立てたらいいなと思って続けています。
      今後ともぜひお楽しみくださいね。

      返信
  4. りこ

    こんばんは。
    今回のけいゆう先生の記事を拝見していて、
    私が入院生活をおくった際の、困ったことを思い出してしまいました。

    初めての長期の入院で、誰に何を聞けばいいのか分からない!病棟の役割分担が理解できない!笑
    主治医にとんでもないことを聞いてしまったりして恥ずかしかったです。
    こちらから主治医に直接聞かなければいけない事や聞く機会は実際にはあまりなく、受け身が多いように思いました。
    入院生活に必要な物や禁止されているものは、
    事前に病院側から入院の手引きを渡され、それに記載されていましたし、そういった事の詳細や困ったことは、看護師さんに話すべきなのだなと思いました。

    自身が入院経験があると、お見舞いに行く際の心構えや知識が変わりますね。
    お花が良くないというのは、入院している時に
    同室の患者さんから教えて頂きました!
    私がお見舞いに伺う際には、患者さんが重篤ではない場合はご本人に、話が出来ないほど重篤な場合はご家族に。あらかじめ必要な物や病状を確認してから品物を決めています。

    返信
    1. けいゆう 投稿作成者

      りこさん
      そうですね、手引きにはだいたいきっちり書かれてあることも多いんですが、分厚い書類を渡されて隅々まで読んでいる人ってそう多くはないと思うんですよね。
      なので、看護師さん含め医療スタッフに困ったら相談するのが良いだろうと思います。
      またお見舞いに行く際は、りこさんのように事前にリサーチするのが最適です。やっぱりせっかく品物を用意したのに渡せなかった、ということだけは避けたいですしね。

      返信

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