病院に行く前にしておくべき4つの準備、必要な物と心がまえ

何か症状があって近くのクリニックや病院に行くとき、どんな準備をされているでしょうか?

私が外来をしていて、患者さんに対して非常に失礼なのですが「少し準備不足だな」と思うことがあります。

緊急のときは仕方ありませんが、余裕があるときは、慌てて受診するよりも前もってきっちり準備を整えてから受診するほうが、かえってスムーズに診察を受けることができます

今回は、良い医療をスムーズに受けるために事前に準備しておいたほうが良いことや、気をつけるべきことを紹介します。

 

広告

服装に注意する

症状があるところを露出できる服装で受診することが大切です。

当たり前だと思うかもしれませんが、患部を診察するのが非常に難しい格好で外来に来られる方は結構多くいます。

たとえば、「血便が出ている、痔かもしれない」と言って受診された方が、太ももまである、きついガードルを履いていたことがあります。

全部脱がなければ肛門が診察できませんので、診察に時間がかかり、患者さんも脱ぎ着が大変でした。

また、「お腹が痛い」と言って受診された方がワンピースだったこともあります。

ワンピースだと、どうしても服の上からしか診察できません

お腹の音を聞くために聴診器を当てようにも、下から全てめくり上げるわけにもいかず、服の上から聴診器を当てるので音が非常に聞きにくくなります。

足首を診てほしい人がストッキングを履いていたこともありますし、腕を診てほしい人が腕まくりの難しいきつい服だったこともあります。

いずれも完全に脱いでしまわなければ患部が見えず、お互い大変です

おそらく、職場に行く前や、仕事帰りに寄るなど、病院だけが目的で家を出るわけではないからだと思います。

病院に行く時は、基本的には診察してほしい部分を「全て露出できる」格好で受診するのが理想的です。

複数の場所を診てもらいたい場合は特に、うっかり準備を忘れがちですので気をつけましょう。

 

お薬手帳を持参する

受診時にはお薬手帳を必ず持参しましょう。

特に年配の方はたくさんの薬を飲んでいることが多く、覚えきれないことも多いでしょう。

しかし、病気を診断したり治療を選択したりするために、その方がどういう薬を飲んでいるのかは非常に大切です。

もしお薬手帳を持っていない方がおられたら、かかりつけ医に相談してきっちり作っておくことをおすすめします。

もしお薬手帳がない場合は、飲んでいる薬をそのまま持参するのでも構いません。

 

お薬手帳は、単に薬の飲み合わせを確認するためのもの、と考えている方が多いのではないでしょうか?

実は医師にとっては、飲んでいるお薬を知るということは、患者さんが今かかっている病気や体の状態などの重要な背景因子を知るということを意味します。

たとえば、「これまで病気をしたことがありますか?」と尋ねると「なんにもないよ」と答えが返ってきたのに、お薬手帳を見るとたくさんの薬を飲まれているケースは非常によくあります。

私が薬を見て、「高血圧糖尿病高コレステロール血症があるんですね」と言うと「そうそう、薬が多くて困るんだよ」と返ってきます。

これについては「病気をしたことがあるか?」と尋ねるだけでは不十分、という医者側の問題もあります。

私はあえて「持病があって薬を飲んでいる、ということはありませんか?」と、「持病」という言葉も使うようにしていますが、それでもこういうことはお薬手帳を見れば一目瞭然です。

お薬手帳から患者さんについての重要な情報が得られる、とはこういうことです。

 

これまでにかかった病気を把握しておく

上述のポイントと少し重なりますが、これまでにかかった病気についての情報を全て説明できるようにしておきましょう。

これも当たり前だと思う方が多いと思いますが、意外に突然尋ねられると思い出せません

「大きな病気はしたことがないよ」と言われてお腹を診察しようとしたら、手術の傷跡があったりすることもあります。

また病名を覚えていても、「いつだったか」を突然思い出せないこともあります。

何年前にかかったのか、何歳の時にかかったのか、なども可能な限り説明できるようにしておきましょう。

手術を受けたことがある場合も、どういう病名でどんな手術を受けたのか、わかる範囲で説明できるようにしておきましょう。

このあたりは、突然きかれると答えにくくても、事前に準備していたら簡単に説明できる、というポイントではないかと思います。

なお、どの病院でも受診時には問診票を書くことになります。

問診票では、「どんな症状がいつからあるか」をまず書きます。

その後、これまでした病気(既往)内服薬アレルギー家族(血縁者)が大きな病気をしたことがあるか妊娠の有無などを書くことが一般的です。

これらにもスムーズに答えられるようにしておきましょう。

 

医師に会う時に症状がなくても良い

「準備」とは少し異なるかもしれませんが、何か困った症状について相談したい時に、症状が出るのを待って受診される方がいます。

また、「今までずっと症状があったのに待合で待っているうちに症状がなくなってしまった!症状がある時に診てほしかった!」と悔やまれる方がいます。

これは全く心配しなくていいことです。

症状がずっと持続しているのか、時に改善することがあるのかは非常に重要な情報です。

また、診察する瞬間に症状がなくても、これまでの経過や診察した所見から、精密検査が必要と判断することは当然可能です。

そして検査の結果を見れば、病気の状況もわかります。

症状に波があるなら、おそらく症状が楽になったときの方が受診しやすいはずです。

自分が受診しやすいタイミングで受診してください。

 

ただし上記は、「頭が痛い」「お腹が痛い」といった一般的な内科の症状で受診するケースです。

症状によっては例外もあります。

例えば皮膚の症状の場合です。

皮膚科の医師にとっては、皮疹の種類を見なくては診断が難しいものです。

「先週は皮膚の症状がひどく出たけど、今はずいぶん軽くなっています」

という状況だと、「またひどくなった時見せてください」となる可能性はあります。

こういう「現行犯逮捕」的な症状が一部にはあるのも事実です。

 

以上が、私が外来をしていてよく思う、受診前の心がまえと準備です。

病院に行くのは、それだけでも結構な心理的ストレスがあるはずです。

事前にこれらの準備をしておくことで、余裕をもって受診できるでしょう。

 

各症状についての説明方法はこちらをご参照ください。

病院で症状をうまく医師に説明する方法/13の症状とチェックリスト

救急車をつかって受診する場合の記事はこちら

救急車を呼ぶ前に知っておきたい4つのこと

広告

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です