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コードブルー1st SEASON 医師による各話あらすじ&解説まとめ集(ネタバレ)

コードブルー1st SEASON(当時は単に「コードブルー」)は、2008年7〜9月に放送されました。

平均視聴率は15.9%と人気で、その後のスペシャル版、月9枠となる2nd SEASON、3rd SEASONが作られる布石となりました。

 

コードブルーは、実際に3次救急医療に携わる医師たちが監修していることで知られ、そのリアリティは他の医療ドラマの追随を許しません。

1st SEASONでは、前半こそやや非現実的な描写が多いものの、後半になる従って徐々にリアルで緊迫感のある展開に変わっていきます。

このサイトでは、3rd SEASON解説記事をアップする中で過去のシリーズの解説もしてほしいとのご要望をいただき、今回1st SEASONの全話解説を終えました。

この記事は、あらすじ総まとめと解説記事の目次ページとしてお使いいただければと思います。

 

 

各話あらすじと解説

第1話 出会い

翔北救命救急センターにフェローとして藍沢(山下智久)、白石(新垣結衣)、緋山(戸田恵梨香)、藤川(浅利陽介)が赴任します。

まだ戦力にならないフェロー達に厳しく当たる指導医の黒田(柳葉敏郎)や現場のスタッフ達。

私の研修医時代を振り返りつつ、この現場の厳しさがリアルであることについて書きました。

また後半では糖尿病の少女が腕を切断するという残酷な場面も描かれます。

なぜ切断が必要だったか、糖尿病の怖さについても解説しました。

コードブルー1st 第1話解説|医者に厳しすぎるリアルな救急

 

第2話 責務

フェローの中でも群を抜いて能力の高い藍沢でしたが、心筋梗塞の見逃しというミスを犯し、黒田から厳しい言葉を浴びせられます。

見逃しの怖さを解説するとともに、黒田の指導方法に私が感じた違和感を率直に書きました。

一方現場で足手まといになるフェロー達に敏腕看護師の冴島(比嘉愛未)も激怒します。

この冴島の怒り方が不自然である理由と、看護師という仕事について解説しました。

また後半は、現場に初めてドクターヘリで出向いた緋山が妊婦の急変に対応できず、立ち往生してしまいます。

この妊婦の病気、常位胎盤早期剥離について解説しました。

コードブルー1st 第2話 解説|黒田の若手教育方針は何がダメか?

 

第3話 急変

救急部部長の田所(児玉清)の発案で、初めてフェローだけの当直が実現します。

ここに泥酔して転倒した男性が搬送されてきます。

当初は軽症だと高をくくっていたフェロー達でしたが、男性は突然ショック状態に

黒田が到着するまでの間、藍沢らの必死の救命処置で何とか持ちこたえます。

本来この場面でフェロー達がやらなければならなかったことや、この救急体制の危険性について解説しました。

コードブルー1st 第3話解説①|フェローだけでの緊急手術は大丈夫か?

 

また今回は、そもそも最初に患者が重症であることを見抜けなかったことに問題がありました。

実はこれは救急現場で泥酔患者に起こる典型的な注意点です

なぜ泥酔患者に注意すべきなのか?

それに加えて、彼らがこの男性に行なった緊急手術について、道具の使い方などを詳しく説明するとともに、外科医である私が違和感を感じたポイントを説明しました。

コードブルー1st 第3話解説②|泥酔患者が怖い理由&手術を徹底解説

 

第4話 母の愛

川での事故で頸髄損傷を起こした男性を担当した緋山。

黒田はこの男性の挿管に気管支鏡(ファイバー)の使用を指示しました。

こういう外傷患者の救急対応時のバックボード固定ファイバー挿管の目的について解説しました。

コードブルー1st 第4話解説①|バックボード固定とファイバー挿管の目的

 

また、頸髄損傷は半永久的に四肢が動かなくなる外傷です。

これについて、うまく患者さんに説明できない緋山は悩みます。

こういう言いにくい病状を患者さんにどう伝えるかその指導はどうすべきだったかについて書きました。

また後半では、ミュンヒハウゼン症候群という精神疾患の男性が登場します。

この病気が実在すること、また病気と偽る「詐病」との違いや見分け方について解説しました。

コードブルー1st 第4話解説②|ミュンヒハウゼン症候群とはどんな病気?

 

第5話 過去

工場の爆発事故で現場に向かった翔北のスタッフ達。

鉄骨が腹部を貫いて出血し、瀕死の男性をフェロー達が診療します。

ここで彼らが行なったのが、外傷初期診療の教科書的な動きともいうべき「プライマリーサーベイ」でした。

コードブルーでもよく出てくるこの言葉。

どのような順番で診察、処置をしていくのか、またそのドラマでのリアリティについて、詳しく解説しました。

コードブルー1st 第5話感想|外傷プライマリーサーベイを全て解説!

 

第6話 無償の愛

翔北に偶然、足を骨折した藍沢の祖母、絹枝さんが搬送されてきます。

しかし絹枝さんはせん妄と認知症で混乱状態

藍沢は自分を認識することすらできない祖母の姿にショックを受けますが、翔北のスタッフが不自然なほどに藍沢を気遣います

医療ドラマでよく描かれる、家族の急変に動揺する医師に対する違和感について書きました。

また、この絹枝さんの「せん妄」について、それがどういう病態なのか、何が原因で起きるのかについても詳しく解説しました。

コードブルー1st 第6話解説|せん妄って何?家族の病気に医師は動揺するか?

 

第7話 告白

三井(りょう)は、かつて担当した妊婦の診療中の判断ミスを問われ、家族に訴訟を起こされていました。

その訴訟を起こした張本人の男性が、特発性食道破裂を起こして三井に救命されます。

まずこの特発性食道破裂(ブールハーフェ症候群)という病気について解説しました。

また、性転換手術を受けた男性が腸閉塞になって緊急手術を受けます。

この性転換手術がどういう手術なのか、なぜ腸閉塞が起こったのか、詳しく解説しました。

コードブルー1st 第7話解説|食道破裂&性転換手術後の腸閉塞、なぜ手術が必要?

 

第8話 避けられぬ決断

夏祭り中の事故で一家全員が外傷を負って翔北に搬送されます。

この中に腹部を打撲した高齢男性がいました。

当初は元気でしたが、数日経ってから腸に穴が開く遅発性の結腸穿孔を起こしてしまいます。

この診断に至るまでの経緯と、藍沢と黒田が行なった手術の手順について解説しました。

また、この男性のCT写真に、実はドラマでは別の病気のものが使用されていました。

消化器専門の医師なら見抜けるこの誤りを、「豆知識」的に紹介してみました。

コードブルー1st 第8話解説|外傷性結腸損傷 腹膜炎とフリーエアーの意味

 

最後には、工場での事故に出動した翔北のスタッフ達。

安全確認を怠って奥に入った白石の頭上から鉄骨が落ちてきます。

身を呈して守った黒田の右腕が鉄骨の下敷きに

止むを得ず藍沢が黒田の右腕を切断し、重苦しい雰囲気で第8話が終わります。

 

第9話 壊れた絆

この黒田の右腕の再接合手術を行なったのが、翔北救命救急センターを中堅で支える医師、森本(勝村政信)でした。

この手術の難しさや、専門外なのにこの手術を完遂した森本の能力の高さ(不自然さ?)について解説しました。

また、3rd SEASONでは藤川の足ががれきに挟まれる、という似たシーンが登場します。

黒田のケースと違って藤川が切断を免れたのはなぜだったのか?

状況を医学的に比較してみました。

 

一方、黒田の息子が空港のエスカレーターから転落し、肝損傷の重症を負います。

本来であれば手術に入るはずの黒田は戦線を離脱しており、三井や藍沢、緋山らが手術を行いました。

この手術中に出てきた糸や針の名前などの専門用語について、そのリアルさを詳しく解説しました。

コードブルー1st 第9話 解説|なぜ黒田の腕は救えず藤川の足は救えたのか?

コードブルー1st 第9話解説②|翔北で最も有能な救急医が森本医師である理由

 

第10話 揺れる心

肝損傷から何とか救命された黒田の息子、健一くんが脳腫瘍を患っていることが発覚します。

この手術に脳外科医西条(杉本哲太)が挑みますが、腫瘍が脳の言語野のすぐ近くまで浸潤していることが分かります。

一歩間違えると健一くんは言葉が話せなくなってしまう。

そこで西条は、手術中に患者さんを起こし、本人と話しながら手術を行う「アウェイク手術」に踏み切りました。

このアウェイク手術の実際と、少し不自然な描写について解説しました。

 

また、後半では妊婦が骨盤骨折を起こして搬送されます。

母体を守るため赤ちゃんを諦めるのか、両方助けるのか?

究極の決断を迫られた三井、藍沢らの葛藤が描かれました。

産科救急の難しさと、やや分かりにくかったと思われた妊婦の急変に関する専門用語を解説しました。

コードブルー1st 第10話解説|脳外科アウェイク手術と胎児仮死の意味

 

最終話 生と死

トンネル内で多重事故が発生し、現場に翔北のスタッフたちが出動します。

緋山は心タンポナーデで急変した女性の心のう穿刺を初めて自力で成功させました。

一方、現場に初出動の藤川もコンパートメント症候群の患者にスピーディーに対応。

のちに外傷整形を専門とする藤川の第一歩となった「減張切開」という治療について解説しました。

コードブルー1st 最終回 解説①|藤川の活躍、コンパートメント症候群と減張切開

 

一方トンネル内で重症患者の処置中にガソリン漏れが発生し、救急隊から翔北のスタッフに避難命令が出されます。

避難すれば患者を救えない、絶体絶命の状況で、スタッフ達は命令に背いて治療継続することを決めます。

ここで彼らが見せたのは、まさに「救急医療のプロならでは」とも言うべき「診断力」でした。

緻密な身体診察から、なぜ彼らは頸動脈に原因があると見抜けたのか?

その思考過程を詳しく解説しました。

そして最後は、藍沢と黒田が救急医療に携わる医師のジレンマと、それをどう乗り越えるかについて語り合うシーンがありました。

プロの救急医が監修しているからこそ作れるこの会話の本当の意味について、私の解釈を述べました。

コードブルー1st 最終回解説②|藍沢が語る救命の限界、その先にあるもの

 

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コードブルーのあらすじを1st〜3rd SEASONまでおさらい!総まとめ集