コードブルー3rd SEASONは、2017年7月17日より放送開始され、9月18日に全10話で完結しました。
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今回は、これから私の記事を初めて読む方や、これまでを振り返りたい方のため、全話の解説を総まとめでお送りします。
目次ページとしてお使いください。
最初に各話あらすじと解説記事を紹介、次にまとめ記事(医療用語や器具、人物の解説)を掲載します。
こちらの解説を読んでからもう一度見直すと、またドラマが違った風に見えてくると思います。
1st〜3rdから全てのストーリーをおさらいしたい方はこちら↓
目次
各話解説記事
第1話 遙かなる願い
救命救急の現場を離れ、脳外科医として修練を積む藍沢(山下智久)。
まだ全く戦力にならない若手フェロー3人の教育と、現場のマンパワー不足にあえぐ翔北救命救急センター。
しかし、災害現場で白石(新垣結衣)が診た頭部外傷の患者さんの処置に藍沢がヘルプで入ったことがきっかけで、再び藍沢は救急の舞台に戻ることを決意します。
この時藍沢は何を考え、なぜ決意したのか?
この場面で藍沢が最もカッコ良いと私が思った理由と、緊急入院した患者さん家族と医師とのやりとりに抱いた違和感を記事にしました。
コードブルー3 第1話の感想、医師が感じた不自然さ(ネタバレあり)
コードブルー3|医師が見て藍沢耕作がカッコいい医者だと思った瞬間
第2話 導く者
相変わらず、現場では戦力にならない若手フェローの3人。
救急部に戻ってきた藍沢は、彼らを厳しく指導します。
指導方針について白石や藤川(浅利陽介)らとぶつかることもありますが、藍沢の厳しくも愛のある指導が徐々に若手に受け入れられます。
災害現場では、緊張性気胸と心タンポナーデという救急領域で最も重要な外傷が登場。
緊張性気胸の患者さんは、藍沢の指導で胸腔ドレーン留置を練習したフェローの横峯(新木優子)が一人で救命に成功します。
心タンポナーデの患者さんは、藍沢が珍しく油断したことで命の危機に瀕しますが、結局藍沢の機転の効いた処置が実を結び、こちらも無事救命されました。
これらの疾患がなぜ救急領域では大切なのか?
なぜ藍沢は油断してしまったのか?
医療現場では若手をどう教育すべきなのか?
第2話の解説記事で述べました。
【コードブルー3 第2話感想】医師が思う新人の医者が全然ダメな理由
第3話 命より大切なもの
救急の現場で頻繁に遭遇する薬物中毒と、重症外傷に対するダメージコントロール手術が登場します。
いずれも、藍沢の切れ味のあるとっさの判断力が光ります。
当初、中毒の男性の原因薬物がわからず苦戦しますが、フェロー灰谷(成田凌)の「匂い」の記憶からシアン中毒であることが発覚。
また、自殺目的の転落外傷の患者さんの手術では、肝臓破裂による腹腔内出血が止まらず治療に難渋します。
しかし藍沢のダメージコントロールという作戦が功を奏し、患者さんは無事救命されました。
シアン中毒とはどういう中毒なのか?
ダメージコントロールは実際どのように行なっているのか?
コードブルーでの素晴らしくリアルな描写に触れつつ詳しく解説しました。
コードブルー3 第3話 感想|医師が解説!実際はどうなの?外傷手術
第4話 笑顔の効能
若手フェローの中でも、当初からダメキャラとして描かれてきたのが名取(有岡大貴)。
総合病院院長の一人息子で、いかにも医師の適性を欠いたキャラとして登場します。
しかし意外に知識は豊富で、バーベキュー場での事故で首に鉄串が刺さった少年の現場診療では、その力をいかん無く発揮、藍沢を驚かせます。
結局この少年は、その検査や手術の全てに救命救急センターのほぼ全医師が総動員で取り組み、救命されます。
医師から見て少し不思議な名取のキャラ設定と、オールマイティすぎる救急医への違和感について、第4話の解説記事で述べました。
コードブルー3 第4話感想|緊急手術に医師が感じる強烈な違和感
第5話 寄り添う人
骨盤骨折の患者さんを腕の骨折のみと誤診して2次病院に搬送してしまった名取。
患者さんはショック状態で翔北に搬送されてきます。
ミスを指摘されても最初は反省の色を見せなかった名取ですが、最後は患者さんに謝罪します。
骨盤骨折は、第5話のあとでも頻繁に登場しますが、「なぜそんなに重症なの?」と思う方が多いと思い、わかりやすく解説しました。
また、患者さんに「見逃してすみませんでした」と医師が次々に謝罪したことについても違和感を持った人は多かったようです。
これについても、本当はどうすべきだったのか、解説記事の中で私の考えを述べました。
コードブルー3 第5話|医師が骨盤骨折を解説&医師の謝罪にツッコミ
第6話 落胆の向こう側
前半は、冷凍庫内に閉じ込められたフェローの灰谷と横峯が、足からの大量出血の患者さんの止血処置に挑みます。
また同時に藍沢は、意識レベルが低下した男性の頭部処置。
得意の穿頭ドレナージです。
さらに、脳死移植のドナーが見つかってから臓器摘出までの実際の現場をリアルに描き出した後半。
そして名取はこのときの緋山(戸田恵梨香)の様子を見て、徐々に変わり始めます。
足の処置はどういうものだったのか?
藍沢が現場の頭部処置に難渋したのはなぜだったのか?
実際の脳死移植はどのように行なっているのか?
図解も交えて詳しく解説しました。
コードブルー3 第6話|脳死移植の難しさ、医師の落胆に抱く違和感
コードブルー3 第6話②|藍沢が現場で頭に何個も穴を開けた理由を医師が解説
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第7話 失敗の代償
踏切事故で白石、灰谷がドクターヘリで出動。
高齢女性を助けようとして事故に巻き込まれ、心肺停止寸前の状態の男性に、白石と灰谷が開胸心臓マッサージを行います。
結局大動脈断裂があることがわかり、治療を諦めることになりました。
諦めきれない灰谷がこの患者さんの救命にこだわったことが、なぜ藍沢に叱られたのか?
その理由を災害現場でのトリアージの大切さやトリアージタグの説明とともに解説しました。
また、患者さんが大勢いるICUで、大きな声で医師同士が患者さんのことを話したり、感動的なセリフを言ってしまうことへの違和感について、私の経験を踏まえて書きました。
一方、
大動脈断裂がなぜ救命できないのか?
開胸心臓マッサージはどういう時に行うのか?
普通の心臓マッサージと何が違うのか?
という質問もあったため、これも解説記事にしました。
コードブルー3 第7話 感想|医者が患者に言ってはならない言葉
コードブルー3 医師が解説|大動脈断裂(破裂)はなぜ助からないのか?
コードブルー3 医師が解説|灰谷が行なった開胸心臓マッサージとは?
第8話 孤独な夜
成田空港での急変患者の治療のために出動した名取と緋山。
現場で点滴をしようと名取が針を刺した途端に患者さんが暴れ、緋山に針が刺さってしまいます。
患者さんが西アフリカに出入りするジャーナリストであったことから、エボラ出血熱などの血液感染に怯える緋山。
しかし結果的に感染はなかったことがわかり一件落着します。
ドラマ中では、針刺し事故後の対応があまりに現実離れしていました。
本当はどうすべきだったのか?
非常に大切なことなので解説記事にしました。
一方、灰谷が入院させた少年が腹腔内出血で急変。
打撲による仮性動脈瘤の破裂が原因であることがわかります。
フェロー3人でなんとか救命したのですが、その時登場した処置が、横峯の提案したREBOAと名取が行なったカットダウンでした。
仮性動脈瘤はどういう病気なのか?
REBOA、カットダウンとはどういう意味か?
図解も交えてわかりやすく説明しました。
コードブルー第8話 感想|私がこの病院での入院をおすすめしない理由
コードブルー3 医師が解説|なぜ灰谷は仮性動脈瘤破裂を防げなかったのか?
コードブルー3 医師が解説|名取のスキル、カットダウンはなぜ褒められたのか?
第9話 運命の1時間
階段からの転落によって骨盤骨折を起こした車椅子ラグビー選手。
無事初療はうまくいったのですが、その後ICUで頭蓋内出血のため急変します。
打撲による、頭蓋内のSSSと呼ばれる静脈洞の損傷が原因でした。
男性は結局手術中に亡くなってしまいます。
なぜ男性が突然死してしまったのか?
詳しく解説しました。
併せて、この男性がもともと患っていた胸髄損傷という病気を、名脇役の料理人緒方さん(丸山智巳)の中心性頸髄損傷と比較しながら、脊髄損傷(脊損)について解説しました。
最後には地下鉄内での事故に出動した救急部のフルメンバー。
しかし藍沢や白石、緋山、藤川らが二次災害に巻き込まれてしまいます。
最終話への伏線と思われましたが、危険すぎる現場処置に、医師の視点からツッコミを入れてみました。
また、名取は総合病院院長の父親から戻ってくるよう指示を受け、緋山は周産期医療センターから引き抜きのオファーがありました。
質問にお答えする形で医師の人事異動についても記事にしました。
コードブルー第9話 感想|SSSって何?危険すぎる災害現場に物申す
コードブルー3 第9話 解説|医者の人事は電話一本で決まるのか?
第10話 暗闇の先にあるもの
地下鉄での崩落事故に巻き込まれた救急部のスタッフたち。
その中で最も重傷を負ったのは藤川でした。
藤川は地下でたった一人、がれきに下半身を挟まれショック状態になります。
救命に向かった藍沢と冴島(比嘉愛未)は藤川の救助を試みますが、クラッシュシンドロームで瀕死の状態に。
ここで藍沢が思いついた素晴らしいアイデアとは何だったのか?
図解入りで詳しく解説しました。
また、病院で待機していた灰谷の患者も全身状態が安定せず、治療に難渋します。
しかし灰谷の持ち前の真面目さで、患者さんをつぶさに診察、電撃傷による横紋筋融解症を見抜きます。
この電撃傷と横紋筋融解症についても合わせて解説しました。
一方、ラストシーンでは、成長した3人のフェロー達と、新人ナース雪村(馬場ふみか)がショックの患者さんの診療に当たります。
ものすごいスピードで専門用語合戦が繰り広げられ、あっという間に終わってしまうシーンです。
どういう治療だったか?という質問にお答えする形で、フェローたちがいかに成長したかをわかっていただくため、こちらも解説記事にしました。
また最後まで不完全燃焼だった、脳外科医新海(安藤政信)とピアニストの天野奏さん(田鍋梨々花)。
このままでは終わらせたくない、という私の思いから、奏さんに対して藍沢と新海がどう説明すべきだったかを解説しました。
コードブルー3 最終回 解説|クラッシュシンドロームと横紋筋融解症はなぜ怖いのか?
コードブルー3 最終話のラストシーンを医師が徹底的に解説してみます
コードブルー3 最終話 解説③|新海は奏さんにどう説明すべきだったか?
まとめ記事
読者のみなさんからの質問にお答えする形で、コードブルーで出てくる様々な専門用語や処置、器具について解説しました。
いずれもわかりやすく説明すれば難しいことでも何でもなく、多くの方が知っておいて損はないことばかりです。
まだ読んでいない記事があれば、ぜひご覧になってみてください。
コードブルーに出てきた実際のシーンを例にあげて分かりやすく解説しています。
手術シーンや登場人物についての解説
看護師冴島が敏腕である理由、そのリアルな描写と、手術シーンの製作者の細かいこだわりを解説
コードブルー3 医師が解説|冴島看護師はなぜ優秀か?手術のリアリティ
リアリティを追求したコードブルーの中で、勤務形態の不自然さを解説
コードブルー3|医師が見て「実際には絶対ありえない」と思った設定
手術や処置シーンのリアリティを追求した製作者の細かいこだわりを解説
コードブルー3|細かすぎるリアルなシーンを全て解説|第9話までを振り返って
コードブルー3の手術シーンに外科医がリアリティを感じた3つのポイント
藍沢と白石の関係性や、名取&灰谷の対照的なキャラクターを通して製作者が何を伝えたかったのか、医師の視点で解説
コードブルー3|医師が見て藍沢耕作がカッコいい医者だと思った瞬間
コードブルー3 医師が解説|名取颯馬はなぜ医者に向いているのか?
大病院院長である父親に呼び戻される名取、周産期医療センター医局長へのオファーがあった緋山を例にあげ、医師の人事に関する内情を解説
コードブルー3 第9話 解説|医者の人事は電話一本で決まるのか?
私が記事を書く時のこだわりを解説(番外編)
救急処置や用語に関する解説
大量出血のとき、なぜ輸血ではなく輸液なのか?という質問にお答えする形で、救急領域の点滴の意味を解説
コードブルー3 医師が解説|なぜ救急患者はいつも点滴をしているのか
サテンスキー鉗子(遮断鉗子の一種)など、コードブルーでよく使われる道具を写真付きで詳しく解説
コードブルー3の医療器具/用語を医師が全て解説|第6話までを振り返って
コードブルーで毎回現場で気管挿管をする理由を解説
コードブルー3 医師が解説|なぜいつも現場で気管挿管をするのか
意識レベルやSpO2、バイタルといった言葉の意味と使い方について解説
コードブルー3 医師が解説|意識レベル、バイタルって何?どうなると危険?
コードブルーの現場処置はいつもなぜ麻酔なしなのか?を解説
コードブルー3 医師が解説|緊急処置や手術ではなぜ麻酔をしないのか?
コードブルーで毎度のように出てくる「ショック」とは具体的にどういう意味なのかを解説
コードブルー3|名取&灰谷に学ぶ「ショック状態」の意味と危険性
初療室で頻繁に登場するAラインやレベルワン、FFP、ベースエクセスやペーハーなど様々な用語をわかりやすく解説
コードブルー3 医師が解説|Aライン、レベルワン、FFPの目的とは?
1st〜3rdから全てのストーリーをおさらいしたい方はこちら↓